〜特徴は「ラグジュアリーな乗り心地」〜

国産車で最大級の快適性を提供するアルファード

トヨタのアルファードはフルサイズのミニバンです。国内の乗用車では最大級となるボディサイズを活かし、車内空間の快適性を重視した設計が大きな特徴となっています。ヴェルファイアとはバッジエンジニアリングの関係にあり、車内装備や走行性能など基本的な構成に違いはありませんが、アグレッシブなフロントマスクを持つヴェルファイアに対して、アルファードはラグジュアリーなイメージを強調しています。


エルグランドとの差異化をはっきり打ち出した設計

初代のアルファードは2002年に登場しました。日産はすでに1997年からフルサイズのミニバン、エルグランドを販売して好調な成績を収めており、トヨタはこの分野での参入が遅れたことからアルファードの開発に乗り出しました。

フルサイズミニバンとしては後発になるため、エルグランドとの差異化を明確にした設計になっており、モダンなセンスを重視したエルグランドに対して木目調パネルを多用、日本人好みのラグジュアリー仕様であることを強くアピールしました。またエルグランドのFRに対してFFを採用し、広い車内空間を確保しています。初代は発売と同時に高い人気を集め、エルグランドとフルサイズミニバン市場を二分する勢いを見せました。

現行車は2015年にフルモデルチェンジが行われ、3代目となります。大空間高級サルーンが開発テーマとなり、乗員の快適性がさらに向上しました。2016年6月の段階では約4.4万台を販売、前年比181.3%を達成しており、姉妹車のヴェルファイアとの合計は約9.6万台に上ります。一方のエルグランドは販売成績が低迷、車種別新車販売台数ランキングの30位以下に甘んじています。フルサイズミニバンの国内市場はほぼトヨタの独壇場と言っていいでしょう。

アルファードとエルグランドの主なスペックを比較

エルグランドの現行車は3代目ですがフルモデルチェンジが2010年と古いこともアルファードとヴェルファイアの独走態勢を許している原因です。2016年8月に自動運転の最先端技術を備えてセレナがフルモデルチェンジを行なったので、エルグランドもその装備を搭載し、2017年にまったく新しい車種として登場することが予想されています。ここでは現行車のエルグランドとアルファードの比較を行います。

アルファード(GF)エルグランド(HighwaySTAR)
全長×全幅×全高(mm)4915×1850×18304545×1850×1815
客室内寸法3210×1590×14003025×1580×1300
車両重量2070kg2000kg
JC08モード9.5km/L9.4km/L
最高出力206kW(280PS)/6200rpm206kW(280PS)/6400rpm
最大トルク344N・m(35.1kg・m)4700rpm344N・m(35.1kg・m)/4400rpm
車両本体価格4,842,327円4,125,600円

両車のスペックを見ると車内空間や走行性能に大きな違いはないことが分かります。エルグランドは2014年にビッグマイナーチェンジを行い、フロントマスクを一新して車両設計の古さを払拭し、車内装備もアルファードに引けを取らないラグジュアリ−仕様にしています。車両本体価格ではエルグランドの方が70万円以上も安いので、フルサイズミニバンのトレンドにこだわらなければ、エルグランドを購入した方がお得と考えることができます。

基本設計で差をつけるアルファード

両車ともに7人乗りの2列目はキャプテンシートになっており、肘掛けから足の疲れを癒やすオットマンまでついているので高い快適性を約束しますが、アルファードは2列目のスライド幅を500mmと広く設定していることに加え、助手席も1160mmのスライド幅を確保しました。助手席にもオットマンがついているので乗員のうち3名までが足を伸ばして快適なドライブができます。

エクステリアやインテリアはマイナーチェンジで新しくすることはできますが、基本設計だけは変えることができません。アルファードは3代目より高張力鋼板の採用範囲を広げ、構造用接着剤を使用したことによってボディ剛性が高まり、乗り心地と操舵性を向上させると同時に、2枚の鋼板の間に制振材を挟み込むことによって車内の静粛性を高めました。乗り心地と静粛性はスペックとして表れませんが、高級感には欠かせない重要なポイントとなります。

運転者よりも同乗者の快適性を求めたい人に最適の1台

またラゲージルームの床下には148Lの大容量収納スペースを設けました。サードシートを左右に跳ね上げるスペースアップ機構を採用したことによりラゲージルームが格段に広くなり、しかも背の高い荷物を縦に積むことができます。アルファードにはエルグランドに対して価格差を埋めるに十分なメリットがあるといえるでしょう。

アルファードは車両本体価格が高く、低い燃費効率や大きなボディサイズであることから維持費もかかります。したがって少人数で近距離運転を繰り返すカーライフの人には向いていない車種です。しかし物理的余裕があり、大人数でゴルフなど長距離ドライブを頻繁に行う人に取ってはこれほど快適な車種は他にありません。同乗者の快適性を重視するのであれば、必ず選択肢に入れたい1台です。

筆者の主観的所見

6ナンバーサイズのミニバンはもちろん、高級セダンでもアルファードの乗員快適性を味わうことはできませんが、その分、新車販売価格は誰でも購入できるという設定ではありません。予算は足りないけれど、どうしてもアルファードが欲しいというのであれば中古車を購入するのもひとつの方法です。

フルサイズのミニバンはボディ形状を大きく変えることがないので型落ち車でも古さが感じられません。2代目モデルでも3.5Lエンジンは現行車と同じ2GR-FEが搭載されており、2列目キャプテンシートには豪華仕様のエグゼクティブパワーシートが設定されています。十分にラグジュアリーな気分と乗り心地を味わうことができます。

アルファードは販売台数が多いので中古車市場にも豊富な車数が出回っています。2013〜2014年登録モデルで走行距離2〜3万kmの3.5Lエンジン搭載車は中心価格帯が290〜350万円となっています。アルファードには2.4Lエンジンを搭載したタイプもありますが、2tという車重を考えると走行性能において非力であることは否めません。中古車市場では3.5Lタイプと価格差がないので、中古車で購入するなら3.5Lタイプがお勧めです。

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