〜日産の人気ミニバン〜

日産エルグランドはラグジュアリー感満載のフルサイズミニバン

エルグランドは日産のフルサイズミニバンです。初代が発売された1997年当時、トヨタがライバル車を販売していなかったことやミニバンでありながらFR方式を採用していたことで固定ファンがいたために独走態勢の販売台数を誇っていました。しかし2010年より販売されている3代目は月間販売台数が平均500〜600台と苦境に追い込まれており、新型モデルのテコ入れが必要とされている車種になっています。


エルグランドの人気を高めた2代目R51型

エルグランドがフルサイズミニバンとして高い評価が定着したのはE51型と呼ばれる2代目からで、2002年に発売されました。人気を集めた初代の基本コンセプトを継承しながらも専用のプラットフォームによって作られるようになり、後輪のサスペンションを乗り心地と操縦性能を向上させるマルチリンク式の独立懸架に変更、合わせてブレーキもドラム式からディスク式に変えられました。

後輪の性能を高めたのはミニバンでは珍しくフロントにエンジンをレイアウトし、後輪を駆動させるFR方式を採用していたことが要因です。ミニバンは後部重量が軽くなるとフロントが過荷重となるデメリットを持ちますが、FR方式にすれば重量配分が比較的均等になります。エルグランドが人気を集めた理由のひとつはFR方式によるナチュラルな操縦感覚でした。

現状の販売成績はアルファードと大きな差

しかしFR方式はエンジンを縦置きにしてセンターにプロペラシャフトを通すため、車内空間が狭くなり、乗降位置が高くなるというデメリットがあります。E51型が登場した翌日に発表されたトヨタのミニバン、アルファードはミニバンの主流であるFF方式を採用して広い車内空間を確保、エルグランドの牙城を崩しにかかりました。

アルファードの好調な販売成績が3代目をFF方式にした主な要因ですが、すでにFF方式フルサイズミニバンの市場ではアルファードと姉妹車のヴェルファイアが高い占有率となっていたことから明確な差異化が図れず、3代目は現状、両車から大きな差をつけられています。

トヨタのアルファードと主なスペックを比較

3代目はアルファードをライバル視して作られているだけに装備面、走行機能面で大きく劣るところはなく、また2014年に行われたマイナーチェンジではフロントマスクを一新させ、ラジエターグリルを日本国内の乗用車では最大面積となる大型化を実現して強い存在感をアピールしています。ここではアルファードとの主なスペックを比較します。

エルグランド(V6 2.5L)アルファード(V6 2.5L)
全長×全幅×全高(mm)4945×1850×18154915×1850×1880
客室内寸法3025×1580×13003210×1590×1400
車両重量1930kg1920kg
エンジン最高出力125kW(170PS)/5600rpm134kW(182PS)/6000rpm
エンジン最大トルク245N・m(25.0kg・m)/3900rpm235N・m(24.0kg・m)/4100rpm
ホイールベース3000mm3000mm
JC08モード10.8km/L11.6km/L

ボディサイズや走行性能面ではほとんど違いがありません。客室内寸法はわずかにアルファードが優った数値となっていますが、これはエルグランドがラゲッジルームの寸法を長く取ったためで、実質的な車内空間はほぼ同じです。

車内の快適装備面で比べてもエルグランドは7人乗りの場合、2列目をキャプテンシートを設置、助手席と合わせて電動式のオットマンや腰の負担を軽減する中折れ機能を採用、さらに世界初の技術となるクイックコンフォートシートヒーターなどを揃えており、ラグジュアリー感でもけっして引けを取りません。

次世代に発展したアラウンドビューモニター

また安全面では従来のアラウンドビューモニターを進化させた次世代モデルが用意されています。フルサイズミニバンは死角が多くなりますが、4つの車載カメラに加えてバンパーコーナーなどのセンサーを作動させ、クルマの周囲全体を俯瞰で見られる機能と移動物を検知する機能、さらにバック駐車や縦列駐車のガイドを行う機能まで備えています。

この次世代アラウンドビューモニターは死角を軽減させるだけでなく、センサー機能を連動させて駐車枠検知機能が付いた踏み間違い衝突防止アシストシステムも作動させます。クイックコンフォートシートヒーターと同じく、こちらも世界初の技術となっています。

乗員にステイタス性を感じさせたい人に最適のミニバン

エルグランドの初代では、日産の社長専用車としてロイヤルラインというグレードが日産の特殊架装専門メーカーのオーテックジャパンから販売されました。日産にとってエルグランドは当時の高級セダン、プレジデントと同等のVIPカーとして扱われていたことが伺われます。

その基本コンセプトは現在でも変わっていません。家族や大人数を乗せるだけであれば5ナンバーサイズのセレナでも十分に機能しますが、エルグランドは多人数乗車用途に加え、乗員にステイタス性を感じさせたいという人に最適のミニバンといえるでしょう。

筆者の主観的所見

3代目現行車はアルファードに引けを取らない走行機能と車内装備を持っているとはいえ、やはりエルグランドらしさを強く感じさせるのはFR方式のE51型です。水平基調のサイドラインやフロント回りはアメリカン・ミニバンの雰囲気を強く打ち出しており、現在も多くのファンがいます。

E51型はすでに販売していないので求めるのであれば必然的に中古車となりますが、8年間フルモデルチェンジを行なっていないので車数が比較的多く、しかも最終モデルはまだ6〜7年落ちなので状態の良い車種を安く購入することができます。2.5L搭載車であれば2009年登録モデルで走行距離5〜6万kmの車種が125〜145万円、3.5L搭載車でも165〜185万円が相場となっています。

ミニバンは車内空間を最大限に取るため、エクステリアのデザインを大きく変えることができないことから外観上はE51型でも古さを感じさせることがありません。状態の良い車種を選べばナチュラルな運転感覚を持つミニバンを手に入れることができるでしょう。

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