〜販売ランキング上位の秘密〜

「毒気のあるカッコよさ」がテーマのヴォクシー

トヨタのヴォクシーは5ナンバーサイズ(小型車枠)を基本としたミニバンです。別名同車種を多チャネルで販売するバッジエンジニアリングとして製造されており、ヴォクシーはネッツ系列、ノアはカローラ系列、エスクァイアはトヨタ・トヨペット系列で販売されています。フロントマスクやボディカラーで一部変更はありますが、走行性能や装備はまったく同じです。


FFミニバンでは最後発でヴォクシーとノアを発売

5ナンバーサイズのミニバンといえば、かつてはエンジンを座席の下にレイアウトするキャブオーバー型が主流でした。しかし軽自動車でスズキがフロントにエンジンをレイアウトしたトールワゴン、ワゴンRを登場させたことから5ナンバーサイズのミニバンもこれに習い、FFベースのミニバンを開発しました。

1996年にホンダがステップワゴンを、1999年に日産がセレナを発売、トヨタは最後発で2001年にノアとヴォクシーの姉妹車を発売しました。初代はステップワゴンやセレナの後塵を拝しましたが、2007年のフルモデルチェンジでグレードのネーミングに漢字の『煌』を使ったりCMに男優の反町隆史を起用したりとターゲットを小さな子供のいる父親にシフト、ライバル車との差異化に成功しました。

このコンセプトは2014年のフルモデルチェンジでより明確にされ、『毒気のあるカッコよさ』をテーマにデザインされました。2016年6月に発表された車名別新車販売ランキングではヴォクシーとノア、エスクァイア3台の合計が15,000台を越え、ライバル車を大きく引き離しています。

ライバル車「ステップワゴン」と主なスペックを比較

ヴォクシーとその姉妹車の成功はエクステリアやインテリアの演出に違いを与えていることです。ノアを女性的に、ヴォクシーを男性的に、エスクァイアをワンランク上の高級感にまとめており、ユーザーのニーズに隙間がありません。

ライバルメーカーは5ナンバーサイズミニバンの車名別新車販売ランキングを奪還すべく、ホンダは2015年にステップワゴンをフルモデルチェンジ、日産は2016年8月にセレナをフルモデルチェンジする予定です。ここでは先に新しくなったステップワゴンとヴォクシーの主なスペックを比較します。

ヴォクシー(Vグレード)ステップワゴン(Gグレード)
全長×全幅×全高(mm)4695×1695×18254690×1695×1840
客室内寸法2930×1340×14003220×1500×1425
車両重量1570kg1670kg
JC08モード16.0km/L16.2km/L
最高出力112kW(152PS)/6100rpm110kW(150PS)/5500rpm
最大トルク193N・m(19.7kg・m)/3800rpm203N・m(20.7kg・m)/1600~5000rpm

車内はステップワゴンの方が新しいだけに全長、全幅、全高ともに広くなっています。またステップワゴンの『わくわくゲート』とネーミングされたバックドアは通常の縦開きに加え、左側半分だけが横開きします。3列目シートからサイドドアを使わずに乗降できたり狭い場所で荷物を積載できたり、と高いユーティリティ性を発揮すると同時に独自性を打ち出しています。

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2列目シートのスライド幅で快適性を高める

ヴォクシーは車内の広さこそステップワゴンに譲りますが、快適性では独自の機能が盛り込まれています。5ナンバーミニバンの特徴は3列シートで7〜8名の乗車が可能であることですが、毎回の運転で3列を使うことは滅多になく、通常は3〜4名で2列までしか使いません。

そこで2列目シートのスライド幅を580mmまで広げ、後方へスライドさせれば足元に大きな余裕が生まれ、前方にスライドさせれば3列目シートへの乗降がカンタンになることに加え、大容量のラゲージスペースを作り出すこともできます。また3列目シートまで乗員するとラゲージスペースは極端に狭くなりますが、ヴォクシーは床下に収納ボックスを設置、背の高い荷物でも積載が可能になっています。

インテリアや装備はきわめて優等生的

ヴォクシーのエクステリアは『毒気のあるカッコよさ』が表現されています。 TVCMでも「昔はヤンチャしていた男が家庭に入って子煩悩になって」的なビジュアルイメージを打ち出しており、毒気のあるカッコいい男性、というより、そういった存在に近づきたい男性、あるいはそういった大人に憧れる子供がいる家庭向きのミニバンといえます。

インテリアや車内装備はきわめて優等生なので、エクステリアに我慢できる妻、母であれば購入が可能でしょう。『男』のカッコ良さがどうしても理解できない妻、母の場合は大人しくノアを購入した方が家庭内が平穏に収まることは間違いありません。

なお、ヴォクシーの最上級グレード、ZSのみ3ナンバーサイズとなり、全幅が1730mmになります。これは他のグレードのタイヤサイズが195/65R15インチをであることに対して205/60R16インチを採用、タイヤがボディからはみ出さないようにブリスターフェンダーを装着しているからです。ワイドボディになってさらに『毒気』は強くなりましたが、車両本体価格はほとんど同じなので、さらにヤンチャっぽいエクステリアが欲しい人はZSがお勧めです。


筆者の主観的所見

ヴォクシーには2.0Lガソリンエンジン搭載車の他にハイブリッド仕様があります。JC08モードは23.8km/Lを達成していますが、その分、車両本体価格も高くなってVグレードで約310.6万円、ガソリンエンジン搭載車のVグレードが約272万円なので40万円強の差があります。

カタログ値ではリッター当たり8kmの差が生じていますが、実際の走行では2割減となるので、リッター当たり6kmの差となり、1回のガソリン給油満タンで400km走行できるとして計算した場合、ガソリンエンジン車が8回給油するところ、ハイブリッド車は約7回で済む計算になります。

このガソリン消費量が価格差のコストパフォーマンスとして優れているのか、個人の見解が分かれるところですが、長距離ドライブを頻繁にする人ならともかく都市圏の短距離走行が多い人に取ってはあまりメリットがありません。ハイブリッド車を選ぶ際は自分のカーライフをよく検討してから決定しましょう。

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