中古車の査定は加点ではなく「減点方式」
車が査定されるとき、その車種の「標準状態」と「査定車の状態」を比較することで、査定価格が決定されます。日本自動車査定協会が定義している「標準状態」6項目あります。ここでは標準状態について掘り下げて解説します。
(注)あくまでも日本自動車査定協会が提唱している加点・減点法で、公正な査定を広めるための基準ですが、実際の査定士の審査は、それぞれ経験則による個性があるのが現状のようです。また、どちらかというと減点法に偏っています。
標準状態6項目
- 内装・外装の状態が無傷
- エンジン・足回りが良好で、走行に支障がない
- 車検が残り3ヵ月以内
- 走行距離が標準的
- タイヤの残り溝が1.6mm以上(スリップサインが出ていない)
- 事故修復歴なし・マイナス要因(腐食・臭い)なし・改造していない
基本的に上記の「標準状態」から加点・減点するシステムによって査定されます。
買取業者・ディーラーの方針によって若干の評価の違いがありますが、基本的に査定時は以下のように加点・減点で評価されます。実際の「買取り・下取り」の査定は、その車種の人気度や状態、会社の経営方針などがより重要な要素になります。
車両の状態 | 車両価値 | ||||||||
内装・外装 | 電装 | エンジン・足回り | 装備品 | タイヤ溝 | 走行距離 | 車検残り | 自賠責 | 修復歴 特殊形状 特殊損傷 | |
加点 | 綺麗 | 良好 | 良好 | 良好 | 深い | 少ない | 4ヵ月以上 | 3ヵ月以上 | 無 |
0 | 標準状態(車体の中古車相場価格) | ||||||||
減点 | 汚い | 不具合 | 悪い | 悪い | 浅い | 過走行 | 有 |
例
- 5年経った車で走行距離が5万キロ以下であれば加点、また6万キロなら減点されます。
- ボンネット・ドア等に凹みがあった場合は、凹みの大きさで減点されます。
- 日頃のメンテナンスの行き届いている良質車は、加点ポイントになります。
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実際の査定は感覚的に車の異常を見つけ出す
毎日何台もの車を観察して査定士は経験値を積み重ねています。ドアの締まり具合、ウォーターポンプの異常や、タイミングベルトの擦れ、エンジンの異常などは、「音」や「ハンドル・ペダルから伝わる振動」など感覚的な診断で判断します。*余談ですが、車種によっては、ドアを閉じる音は設計士によって計算されているそうです。
車の回りを一周しながら、足回りのバランスや、ボディの曲線に異常がないかなど直感的に判断で査定されます。
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