ローンが残っている車を売却したい

車は所有者があなたの名義であれば、いつでも売却できますが…

ローンで購入した「車の所有者」はローンが完済するまでは、原則的にローン会社・ディーラー・クレジット会社になるので、基本的に車を自由に手放すことはできません。

車の所有権が誰なのかは、車検証の「所有者の氏名又は名称」の欄に記載されている名義で確認できます。所有者がローン会社やディーラーになっている車は「所有権付」と呼ばれます。

ここでは、自分に所有権ない「所有権付」の車を売却する方法をご紹介します。

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所有者がディーラー、ローン会社、クレジット会社になっている場合

所有権付の車を個人売買などで勝手に売ってしまうと、占有離脱物横領罪（せんゆうりだつぶつおうりょうざい）という横領罪になってしまうので注意が必要です。占有離脱物横領罪は「1年以下の懲役または10万円以下の罰金もしくは科料、民事でも損害を賠償する責任を負う」と定められています。

ローンが残っている車を売るには、所有者から「所有権の解除」を承諾してもらう必要があります。この所有権を解除する手続きを、所有権留保解除（しょうゆうけんりゅうほかいじょ）といいます。

ほとんどの買取店ではローン返済サービスというサービスを行っています。これは所有者との所有権留保解除手続きと、ローンの一括整理を代行するサービスです。買取店が一度ローンを肩代わりして、売却価格（買取金額）からローン金額を差し引いて支払うことになります。

ただし、売却価格がローン残高が少ない「オーバーローン」になるときには注意が必要です。

買い換えする車のローンに上乗せして、ローンを組み直す

ローン残金と車の買取金額の差額が50万で、新たに購入する車の金額が150万円の場合、「150万円+差額分」という風に上乗せして、合計200万円のローンを新たに組む上乗せローンもあります。

ただし、ローン残債をする場合、最近では限度額を低く設定しているケースが多く、若干厳しくなってきています。

中古車買取店の「ローン返済サービス」とは

全ての買取業者にあるサービスで、買取額からローンの残債を一括で返済できます。売却時に残債額を差し引いた金額が支払われることになります。

一般的に、残債額が買取額を上回る場合、不足分を買取店へ現金で支払うことになります。もし、買取額よりも残債額のほうが上回る場合は、不足分を新たにローンを組んで支払うことができるようになっています。ほとんどの買取店でこの「ローン返済サービス」を扱っています。

残価設定型ローン

残価設定型ローンは、3年後、5年後の残価（下取価格）から差し引いた金額でローンを組んでいます。この場合、ローンが満了しても車の所有権は自分のものにはなりません。

しかし、残価設定型ローンを組んでいても、所有権保留解除の手続きをすれば売却できます。このケースも買取店の「ローン返済サービス」を利用できます。

まとめ

• ローン残高があっても売却は可能（ローンが残っている車を売却する人は多い）
• まず車検証を見て誰が所有者になっているのか確認すること
• ローン残高＞売却価格のときは、新たにローンを組む必要がある
• 買取店では、ローン組み直し等の処理を積極的に行ってくれる