〜ゴルフの小型版といっても侮れない〜

コンパクトなボディに安全性能を満載したVW・ポロ

フォルクスワーゲンのポロは欧州Bセグメントに属する2BOXハッチバックカーです。初代ゴルフより1年遅れの1975年に登場、主に南ヨーロッパのコンパクトカー市場でフォルクスワーゲンの販路を広げるために開発されました。ゴルフがモデルチェンジの度にボディサイズを拡大してCセグメントに移行したことから、フォルクスワーゲンのBセグメントにおける主力車種としての役割を担っています。

ヨーロッパでは車をセグメントで分類します。セグメントにはA・B・C・D・E・Fがあり、Aは最も小型で、価格が安いクラスになり、一方Fは、最も大型で、価格が高いクラスになります。

Bは全長3.7m~4.2mで、コンパクトカー、
Cは全長4.2m~4.5mで、大きめのコンパクトカーです。


現行車はゴルフと同じ1.2Lターボを搭載

初代ポロはゴルフをサイズダウンさせた車種として販売されました。直線的な2BOXのフォルムや丸目のヘッドライト、横長のシンプルなラジエターグリルなど外観上に大きな違いは見られませんが、全長は約200mm短く、全幅では約50mm狭く設計されています。またエンジンサイズもゴルフが1.5~1.8Lのガソリン車、1.5〜1.6Lのディーゼル車を用意していたことに対して0.9Lのガソリン車のみという設定でした。

現行車は5代目で2009年にフルモデルチェンジを行なっています。搭載されるエンジンはゴルフと同じ1.2Lと1.4Lのインタークーラー付きターボチャージャー装着モデルで、Trendline、Comfortline,Highlineのスタンダードモデルに加えてスポーツタイプのBlueGT、SUV仕様のCrossPoroと5種類のラインナップが日本で販売されています。このうち1.4Lエンジンを搭載しているのはBlueGTのみとなります。

なお、フォルクスワーゲンではホットモデルとしてGTIを製造していますが、ベースモデルは共通でもエンジンやチューニングがまったく異なるので別格扱いにしています。ポロのGTIは2010年に登場、BlueGTと同じくCZE型1.4Lエンジンを搭載し、低速域から作動するスーパーチャージャーと回転域が上がった時に効果を最大にするターボチャージャーを装着しています。0→100km/hは6.9秒、最高速度は225km/hという高性能モデルに仕上げられています。

ヨーロッパで人気のデミオと比較

欧州Bセグメントで健闘しているのが日本のコンパクトカーです。とくにマツダのデミオは1.3Lのガソリンエンジンに加えてクリーンディーゼル1.5Lを設定、インテリアもシックなセンスでまとめられており、欧州Bセグメントを強く意識したパッケージになっています。ここではポロとデミオの主なスペックを比較します。

ポロ(Comfortline)デミオ(13S)
全長×全幅×全高(mm)3995×1685×14004060×1695×1500
車両重量1130kg1030kg
最高出力66kW(90PS)/4400~5400rpm68kW(92PS)/6000rpm
最大トルク160N・m(16.3kg・m)/1400~3500rpm121N・m(12.3kg・m)/4000rpm
JC08モード22.2km/L24.6km/L
車両本体価格2,269,000円1,458,000円

デミオのエンジン排気量はポロに比べて100cc多いだけに最高出力や最大トルクで優っており、さらにポロはトランスミッションにデュアルクラッチのDSGを採用しているので車重も重くなっています。このスペックの差が燃費効率に表れているといえるでしょう。

最大の違いは価格で、上記のグレードでは60万円以上の差がついています。スペック面ではデミオが上回っているだけにポロのコストパフォーマンスは決して良いとはいえません。

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上位クラスと統一デザインを採用しているマツダ・デミオ


コンパクトカー初の搭載となるポストコリジョンブレーキ

しかし欧州Bセグメント輸入車と比較した場合、安全面ではポロが優位に立っています。アクティブセーフティでは衝突回避・軽減システムの『Front Assist』に加え、先行車との距離を一定に保つアダプティブクルーズコントロール『ACC』、さらにドライバーのステアリング入力や角度をモニタリングしてドライバーの疲労を検知する『Fatigue Detection System』などを搭載しています。

またパッシブセーフティでは衝突時にシートベルトを瞬間的に巻き上げて拘束効果を高めるフォースリミッター付きのシートベルトテンショナーやサイドウインドウ全体を覆う合計6個のエアバッグに加え、コンパクトカー初となるポストコリジョンブレーキシステムを搭載しました。

これは衝突時にエアバッグ作動をセンサーが感知すると強制的に自動ブレーキをかけて速度を10km/h以下に落とすという機能です。衝突時、対向車線へのはみ出しを防いで多重事故を併発させない目的で開発されました。これらの安全性能はすべてのグレードに標準装備されています。

国産コンパクトカーに馴染めない大人の女性に最適

ポロの購買層は6割が女性で占められています。国産車の女性向けコンパクトカーになると、どうしても『カワイイ系』的デザインになり、大人の女性が1人で乗りたいという車種は限られてきます。

ポロは国産コンパクトカーよりも小さいボディなので取り回しがラクなことに加え、インテリアは上質な素材を使ってシックにまとめられています。国産車の『カワイイ系』が苦手でもっとシンプルな高級感を求める女性には、確かに最適な1台といえます。

筆者の主観的所見

デミオとの比較でも触れましたが、ポロは輸入車Bセグメントの中でも比較的高い価格設定になっています。現在、日本は輸入車に対して関税をかけていないので、ポロが生産されている南アフリカ共和国からの輸送費用を考えてもドイツ国内で販売されている価格からかけ離れています。

ドイツ国内では上記のComfortlineが約€14,325(ユーロ)で販売されています。1€を116円で計算すると約166万円になり、Bセグメント車としてはけっして高額な車種ではありません。

ポロに限らず正規代理店経由による輸入車が高いのはアフターサービスのメンテナンスを含めているから、という理由に尽きます。最近では輸入車の価格差が大きいことから正規代理店は購入後のメンテナンスプログラムを組んだり、ローンの金利を極端に下げたり、といったサービスを実施しています。ポロを購入する際は、正規輸入代理店の利益幅が大きいので、国産車よりも強気の交渉で臨むことをお勧めします。

なお、ドイツではMAZDA2のネーミングで販売されているデミオの価格は€12,890です。EUが輸入車に対して10%の関税をかけていることを考えれば、デミオがいかにヨーロッパで健闘しているか推し量ることができるでしょう。

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