車検が切れた車の売却〜車検ギリギリで売るのは一般的か?

車を売却する際に気になるのが車検の有効期間です。車検が来る前に車を手放したいと考える方はたくさんいます。しかし、「車検の残存期間が短いと、マイナス査定になるのでは?」不安に思う方もいるでしょう。
車検は新車なら初回は3年目、以後2年ごとになります。*車検証に記載されている満了日の1ヵ月前から車検を受けることができます。
一般的に買取査定で「車検の残存期間」で評価が付くのは、車検残り4ヵ月以上です。例えば車検が6ヵ月以上残っている場合、加点されるポイントにはなりますが、残存期間が月割りで返ってくる程度です。
車検間際の4ヵ月以下の場合でもマイナス査定になる要因としては、特に気にしなくて良いでしょう。車検切れ間近で手放す人はかなり多く、実際に車検が既に切れている場合でも著しい減点対象にはなりません。
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車検期間を調べる方法
まず、車検切れになっているかどうかチェックしましょう。車のフロントガラスの上部に貼られている四角いステッカー「検査標章」の裏面に車検が満了する年月日が記載されています。
グローブボックス(助手席の前にある小物入れ)に入っている「自動車検査証」の「有効期間の満了する日」の欄からも確認できます。
一般的には車検切れギリギリで売る人は多い
車検の有効期間
新生活スタート時期になる「3月下旬~4月上旬」は自動車の購入や乗り換えが最も多い時期です。車検のサイクルは自動車を所有した日から年単位なので、相対的に車検の繁忙期も「3月下旬~4月上旬」になります。
このことから「車検ギリギリまで乗って車を売却する」ことは特別なことではなく、ごく一般的な消費者行動になることがわかります。
車種 | 有効期限 | |
初回 | 2回目以降 | |
普通・小型乗用車 | 3年 | 2年 |
自軽自動車 | 3年 | 2年 |
特種車(8ナンバー) | 2年 | 2年 |
参考・国土交通省「検査登録のしくみ」
車検費用の目安
車の種別 | 車検費用の目安 |
軽自動車(660cc以下) | 3.5~7万円 |
小型乗用車(1.0t以下) | 4.5~8万円 |
中型乗用車(1.5t以下) | 5~9万円 |
大型乗用車(2.0t以下) | 6~9.5万円 |
大型乗用車(2.5t以下) | 7~10万円 |
そもそも車検のタイミングで売る人が多いんです。車検残りが理由で、極端に価値が下がることはありません。
車検切れ間近で売約成立して、実車の引き渡し時には車検切れになっているケースは非常に多いんです。
車検の切れた車を中古車買取店に売却しても、仮ナンバーの手続きなどは全て業者側が手配してくれます。
また、車検の実質費用はそれほど高くはありません。車検間近だからといって、負い目を感じる必要はありません。
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車検が切れていても売却できる

車検切れになった車もわざわざ車検を通す必要はありません。「車検3ヵ月以内」「車検切れ」、どちらの場合でも車検費用以上のプラス査定になることは絶対にありません。
売却する中古車は同程度の同車種であれば車検残の多い方が高く売れる場合があります。中古車が市場で比較的人気があれば店頭で販売しても在庫となりにくいことが理由ですが、高くなる分の差額は車検残に応じた自動車税と重量税の還付程度です。
ただし、無車検の状態で公道を走って、ディーラーや中古車買取店に直接持ち込んではいけません。
車検切れの車で公道を走ったときの罰則は重い
車検が切れの車で公道を走行すると、行政処分(運転免許の停止・取消)と、刑事処分(罰金・禁錮・懲役)の対象になります。
無車検ということは自動的に自賠責保険が未加入になっている状態なので、無車検車運行(6点)&無保険運行(6点)で、合計違反点数12点で免許停止90日、1年6カ月以下の懲役または80万円の罰金が科されます。
- 無車検運転(違反点数 6点)
6カ月以下の懲役または30万円以下の罰金(道路運送車両法第58条・第108条)
- 無保険運行(違反点数 6点)
1年以下の懲役または50万円以下の罰金(自動車損害賠償保障法第5条・第86条の3の1号)
参考・警視庁「交通違反の点数一覧表」
不人気車は車検残が多いと減額対象になることがある
たとえば2000ccの排気量で車重が1t以上1.5t未満の場合、車検残が11ヶ月残っているとしたら自動車税が13,100円、重量税が17,325円の還付金があります。
これを車買取業者が還付金の立替という名目で上乗せするだけなので、人気車種ということで多少の上乗せがあったとしても車検残が多いからという理由で大幅な差額は期待できません。
自賠責保険は加入者が車を買い換えるための一時抹消が可能なため、車買取業者は名義変更の際に買い取った中古車用の自賠責保険に入らなければならず、また不人気車の場合は在庫となる可能性が高いことから納付している重量税と自動車税が売却できずに消化してしまうこともあります。
なので、不人気車の場合は、車検残が多いからといって高値売却になることはなく、むしろ自賠責保険分を引いた買取価格になるということです!
中古車販売店は車検残が少ないほど好都合
中古車販売店にとっては販売している車種が売れるまでは、車検切れの方が税金や自賠責保険をかけずに済み、車検取得も自社工場や提携している修理工場で安く上がるために好都合なのです。
ちなみにJAAIの査定方法では中古車の標準状態を定めていますが、車検に関しては3ヶ月以内が標準とされており、これより多い場合は減点対象となります。
車検を通した後で売却しても法定費用だけが還付されるだけで、車検にかかった工賃や手数料分が上乗せされることはなく、その分が赤字になります。所有車の売却はできるだけ車検残が3ヶ月以内になってからディーラーや車買取業者と交渉することをお勧めします。
業者側の負担を考えて謙虚になることはありません
一般的に車検切れの車の引き渡しには、仮ナンバーの交付が必要ですが、全ての手続きは買取店が手配します。万が一、運搬車が必要な状態でも、業者さんは喜んで手配してくれます。
車検の残りあり・なしはあくまでも売り手の心理的なもので、実際の査定にはあまり得がないと考えましょう。
車検期限ギリギリで売却して、引き渡し日には「車検が切れている」ケースはかなり多く、買取業者側も慣れています。
あなたが車の売却に悩んでいる場合、年式(5年以下)と走行距離(8万キロ以下)の壁を考慮に入れて「車検を受ける」か「乗り換える」で決断しても良いでしょう。基本的に通常車の価値は月単位で下がっています。早く手放せばそれだけ査定価格は高くなります。
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