査定のプロが教える中古車査定の実践交渉術!

車査定の交渉術wp示すチェス

買取業者の選び方のページで「一括査定」を申し込み、買取業者に訪問査定をしてもらうことをお話しました。業者には順番に訪問査定してもらい「最終的に見積もりを揃えて比較して交渉する」という方法です。

しかし、業者の査定営業担当者も売り主の意向は想定しています。この方法だと交渉ごとが苦手な人、車にあまり詳しくない女性の場合、押しの強い担当者やトークが上手い担当者が相手では、交渉が思い通りに運ばないこともあるでしょう。

買取店を2社までに絞り、最終交渉に持ち込む方法を紹介します。まず、訪問査定を受ける前に簡単な準備から始めましょう。


まず買取店を本気にさせるために下限額を調べること

買取業者と優位に交渉をすすめるには、「この金額より高くなければ売らない」と主張するために、価格の下限を知っておく必要があります。買取価格の交渉の下限金額の目安を知るには、新車や中古車など買い替えの見積もりを取ることがもっとも有効です。

見積もりがあれば「本当に車を売却する意志がある」と買取業者を本気にさせる動機になります。買取店の査定担当者を経験した立場から、時期が決まっている車の売却意志はとても重要視します。車を入れ替えるための見積書とそこに書かれた下取り車の内容は、査定担当者を奮い立たせるに十分な材料になります。

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最低2社から新車・中古車販売店から見積もりをとる

新車・中古車の買い替えのための見積もりは、下取りを含んだ内容と下取り無しの2つの条件で、最低2社から取ることがオススメです。面倒かもしれませんが代替を予定している人なら、そのまま代替車両購入の交渉に繋がり、良い購入店を探すキッカケにもなります。

「下取り有・無」の見積もりを出すことを嫌うお店や販売担当者もいるので、購入予定車種を教えて2つの見積もりが可能かどうか、早い段階で確認した方が手間を省けます。もちろん、下取り無しで十分な値引きありの見積もりと、純粋な下取額が記載された査定書の控えを出してもらえる形でも構いません。

販売店の下取り価格が担保されていれば、訪問する査定営業担当者は、気の抜けた査定ができません。

売却に急ぎ、どうしても下取り価格が調べられない場合は、一番最初カーセブンの査定を受けて、査定価格の下限として設定してもよいでしょう。

弊サイト調べでは、カーセブンは比較的に公正なイメージがあり、一括査定で登録されている買取店です。

参考・カーセブンの評判


買取査定のプロに負けない実践交渉術

弊サイトでは、一括査定で3社以上の買取店を対象に相見積もりを取る方法を推します。査定の日を同一、または、土日など近接した2日間以内に一気に集中して勝負することをオススメします。

しかし、「見積もりを全部集めるまで結果を出さない」という方法では、査定営業担当者の気持ちも冷めてしまうことがあります。そこで、次のような方法で1社ごとに情報を提供し、訪問時にその場で決められるもっとも高い査定金額を引き出しましょう。

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車を高く売るために大切なこと

査定日前にしておくこと

①訪問査定日時の予定を組む
詳しくは「買取業者の選び方と順番の決め方」をお読みください。

②新車ディーラーなどで下取り査定額を決める
査定同じ銘柄への代替時の下取り金額は高い、販売店同士を競わせるために2社以上の相見積が有効です。この場合の下取り査定額は値引きを含まない、純粋な査定額を調べるようにします。上の項を参考にしてください。


査定日当日の流れと具体的手法

査定日当日は、1件ごとの商談が勝負です。乗ってこない業者は、容赦なくふるい落とす姿勢で臨みましょう。

1番目に査定にくる買取店への対応

必ず査定担当者は車の査定が終了した後に、電話やLINEで本部に連絡を入れます。買取価格は本部が決めるからです。査定に来た社員には価格の決定権がありません。

査定担当者が本部に連絡をする前に、新車・中古車販売店の見積りと下取り査定金額を目安として提示しましょう。「販売店の下取り、今後の買取店の査定額の上位2社のみに絞って検討します」と伝えます。

本部から買取価格が提示されてから、「1番目の訪問業者だけに、今日最後の訪問業者が来る前までに、査定額のアップについて変更の猶予を受け付けます」と伝えます。これは、1番最初に査定に来る業者のみ「後出し」のチャンスを認めるということです。ただし、本部の価格が下取り査定額を上回る場合のみのチャンスとします。

最初の買取業者のみ「後出し」できる権限を与える理由は、1番目は査定価格を最初に提示しなければいけない、もっとも不利な業者だからです。


2番目以降の買取店への対応

現時点で、買取&下取の上位2社の査定金額を教えて、「訪問予定の業者の中で、もっとも高い上位2社を絞り決断します」と伝えます。また、「この場で上位2社に届かなければ、ふるい落とします」と直接言っても構いません。

査定担当者には、その場で目一杯の金額を提示してもらうように強調し、その場または、後に「上位2社からもれた場合は、そこで終了となり最終交渉はありません」と伝えることが重要です。

すべての査定が終了し、最終の業者が来る前に1社目の価格の訂正連絡(後出し)があれば、それまでの上位2社の査定額を伝えて、査定価格を聞きます。(最終業者の価格定時後は受け付けない)

すべての業者は、出し惜しみなく査定額を提示することを目的とします。2社目以降は「査定が終了し業者が確定したら、後の連絡は一切受け付けない」と、その場で明確に伝えることが鍵になります。

売り手(あなた)は、決められた条件と上位2社の査定価格を提示するだけです。

「後出し」が可能なのは最初の訪問業者のみとしますが、受付けるのは最終訪問の業者の商談前までとしましょう。


上位2社との最終交渉

まず、2位の業者に首位の査定額を電話で伝え、交渉の余地を確認します。この際、2位の業者は、「今決めてもらえるなら上乗せする」と言うはずです。しかし、1位の業者は、はじめからもっとも高い数字をつけている業者ですから、そちらに最終のチャンスを与えるほうが得策です。

2位の業者が上乗せに応じなければ、そこで終了です。上乗せがあれば、1位にそれを伝え最終の上乗せをするか、降りるかを検討してもらいます。

1位の業者には、最初から高い金額を提示してくれたことに対し、「高い金額を付けてくれたお礼として、できればそちらに売却したい」と、謝意を示し好意を伝えましょう。

最後に2位の業者に電話して「最後にわずかでも価格アップできないか」を担当者に丁寧に尋ねましょう。

これで終了です。注意点は、この流れを長くても2日以内で勝負することです!


実践交渉術で重要なこと

以上の方法であれば、それぞれの業者にはフェアな状況が作られ、その場の価格提示が勝負になります。実際、査定営業担当者の立場からすれば、このやり方は「ありがたい」のです。もちろん、売却時期などを明確にしておく必要があり、「値段が良ければ売却を検討したい」くらいの気持ちの場合、メールや電話で確認する程度の方がよいでしょう。

対話により買取業者から高い査定額を引き出すことに自信がある人、交渉ごとに慣れている人以外、査定で高い金額を引き出すには、商談のスピードとレスポンスで勝負する方が得策です。有効期限1日の勝負金額を担当者から引き出しましょう。

忘れてはいけない重要なポイント

買取査定においては、売り手はお客でありながら、金銭を受け取る立場であり販売者です。接客する必要はありませんが最低限マナーを守って、気持ちよく交渉に応じてもらう必要があります。査定営業担当者は、訪問査定しているときが一番顧客の味方になってくれるタイミングなので、その場を上手く利用しましょう。

筆者の経験から正直に申しますが、月末や週の締めなどで台数に追われていない営業マンは、無理な買取はしません。また、「査定の数をこなすことが買取台数を増やす方法」と考えるので、案件1件ごとにこだわる道理はありません。

「この人の買取は面倒」と判断すれば、取引交渉の継続を積極的にすることはありません。したがって、訪問査定のときが勝負です。訪問時には担当者と明るく接するように努めましょう。

今回紹介した方法なら、やり手の営業マンの口車に乗せられたり、強引に即決を押し切られたりすることもありません。ぜひお試しください!

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