〜オンロード寄りのSUV〜

斬新な設計から生まれたクロスオーバーSUVのマツダCX-5

マツダのCX-5はミドルクラスのクロスオーバーSUVです。マツダが推し進めているSKYACTHIV技術を全面的に採用した車種で、プラットフォームから新設計となっており、上質な乗り心地を実現させた軽量化シャーシや操縦安定性を高めたボディなどを採用、オンロード寄りのSUV仕様にまとめられています。


マツダ初となるSKYACTIV全面採用のCX-5

一般的フルモデルチェンジ、あるいはニューモデルの登場といっても既存のプラットフォームやエンジンを流用することが多々あります。新設計といっても既存パーツの機能をさらに高めることが求められるので、新開発部分の機能はどうしても十分に発揮できなくなります。

たとえばボディに超張力鋼板を多用して軽量化に務めても、旧式のプラットフォームに使用されているネジが古くて重く、しかも空気抵抗値が高ければ超張力鋼板を多用するメリットが半減してしまいます。マツダのSKYACTIVEは新設計をすべて連動させることによって高効率化を図ろうという技術です。新しいエンジンに最適のシャーシやボディ、トランスミッション、ビス1本までを新設計することで、車全体のポテンシャルを高めるという目的を持っています。

このSKYACTHIV技術をマツダ車の中で初めて全面採用したのがCX-5です。それまでのマツダ車の各パーツを寄せ集めて作ったSUV、CX-7の後継車という位置づけですが、プラットフォームからエンジン、足回りやボディに至るまで全面刷新が行われています。マツダのイメージを大きく変えたCX-5は月間販売計画の3年分を上回る37,000台を販売開始から9ヶ月で達成、2012〜2013年のSUV国内販売台数で連続首位を獲得しています。

フォルクスワーゲンのティグアンと主なスペックを比較

マツダ車の統一デザインや運転する楽しさを追求する操縦性は明らかにドイツ車を意識した車作りといえます。欧州における販売台数は北米や中国に比べると数は少ないのですが、シェアや伸び率が世界の車事情のステイタスとなるだけに欧州販売に力を入れており、ドイツやイギリスでは8〜16%の伸び率で推移、中でもCX-5が主力となっています。ここでは欧州ミドルクラスSUVで圧倒的なシェアを占めているフォルクスワーゲンのクロスオーバーSUV、ティグアンとの主なスペックを比較します。

CX-5 25S(PROACTIVE)ティグアン2.0TSI 4MOTION
全長×全幅×全高(mm)4540×1840×17054430×1810×1710
車両重量1550kg1640kg
ホイールベース2700mm2605mm
最低地上高210mm170mm
JC08モード14.6km/L11.5km/L
最高出力135kW(184PS)/5700rpm132kW(179PS)/4500~6200rpm
最大トルク245N・m(25.0kg・m)/4000rpm280N・m(28.6kg・m)/1700~4500rpm
車両本体価格2,548,800円4,199,000円

ティグアンは2007年に欧州で発表され、翌年から日本で販売を開始したミドルクラスSUVです。ゴルフをベースに開発、量産車として世界初の採用となったツインクラッチのDSGに加え、常時4輪にパワーを与える独自の4輪駆動システム4MOTIONやブレーキを自動制御して坂道を一定速度で下るヒル・ディセント・アシストなどオフロード向け機能を各種搭載しています。

ただし2007年登場以後、マイナーチェンジは行われているものの、フルモデルチェンジが実施されていないことからボディサイズやエンジン性能、オフロード走行時に重要な最低地上高においてCX-5がやや優位に立っています。日本国内に限っては車両本体価格で大きな差があるので、コストパフォーマンスの面でもCX-5が有利です。

わずかな空転でも瞬時に作動する4輪駆動システム

ティグアンの4MOTIONがフルタイム4WDに対してCX-5のi-ACTIV AWDと呼ばれるシステムは通常走行は前輪で駆動、タイヤの空転を察知した時に4輪を駆動させるスタンバイ4WDの方式を採用しています。空転センサーはアクセルペダル位置からブレーキ液圧、前後ワイパーや外気温度、4輪車速度やエンジン駆動力などいろいろな部位に設置されており、空転をドライバーが気がつかないうちにシステムを機能させます。

マツダ車は「運転する楽しみ」を体感できる開発を続けており、このCX-5にも細部にそのコンセプトが活かされています。もっとも分かりやすく、しかも細かな装備として上げられるのがアクセルを操作するペダルです。

アクセルペダルに見られるマツダの本気度

現在、国産車のほとんどがアクセルペダルを吊り下げ式にしていますが、CX-5にはオルガン式が採用されています。ペダル下部が床についているタイプをオルガン式と呼びますが、このタイプは足を踏み込んだ時とペダルの軌跡が同じになるため、かかとがずれにくくコントロールしやすいというメリットを持っています。

ポルシェを始め、欧州のスポーツカーにはよく採用されていますが、クロスオーバーSUVではあまり見ることができません。ペダルひとつを取ってもマツダの「運転する楽しさ」に対する本気度が伺えます。

CX-5はオンロード寄りのクロスオーバーSUVで、4輪駆動システムも 林道などハードなオフロードを走行するためでなく 雪道や濡れた路面などで効果を発揮する安全性を重視した機能です。本格的なアウトドア・スポーツ用のアイテムというよりは普段、都市圏の走行が主体でスキーなどのレジャーでユーティリティ性を機能させたい、という人向きの車種です。

筆者の主観的所見

欧州のライバル、というよりミドルクラスのクロスオーバーSUVでトップに君臨しているフォルクスワーゲンのティグアンは現行車こそ各スペックでCX-5にやや劣っていますが、すでに欧州ではフルチェンジモデルが発表されています。

ボディサイズは一回り大きくなってホイールベースも延長、ラゲッジルームも従来を大きく上回る615Lを確保しています。走行面ではブレーキ回生エネルギーをバッテリーに蓄電するシステムを搭載した結果、燃費効率は24%向上しています。オフロード性能ではウイークポイントだった最低地上高が200mmまで拡大され、フロントにはアンダーカバーが設置されてアプローチ機能が高まっています。CX-5の購入を検討している人は、ティグアンの新型モデルが登場した後に比較してからでも遅くはないでしょう。

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