〜運転を楽しむのに最適なEセグメントカー〜

BMW5シリーズはスポーツ性能を高めた高級オーナーカー

BMWの5シリーズは欧州Eセグメントに属するミドルクラスの車種です。セダンの他にツーリングとネーミングされたステーションワゴン、ハッチバックスタイルのグランツーリスモが設定されており、Eセグメントの幅広いニーズに対応しています。


BMWの基礎を築いた2000C

BMWは第二次大戦後、ナチスドイツに協力していたことから3年間の操業禁止が命じられていました。操業開始後はV型8気筒の高級車と、キャビンスクーターと称される簡素な小型車しか製造していなかったために経営難に陥ります。

その経営危機を救ったのが現在のBMWの企業姿勢となるスポーツカー、BMW2000Cです。このモデルにはそれまでのV型8気筒ではなく直列6気筒が搭載されていました。5シリーズにも搭載されている「シルキーシックス」エンジンは1969年まで販売されているこのモデルから始まりました。

ノイエ・クラッセ(新しいクラス)と称される2000Cはその後、直列4気筒エンジンを搭載する2002シリーズと直列6気筒を搭載する2500/2800シリーズに枝分かれし、後者が現在の5シリーズの源流となります。両車ともに欧州ツーリングカー選手権で活躍し、メルセデス・ベンツやアウディと肩を並べる高性能スポーティカー・メーカーとしてのイメージを固めました。

アウディA6と主なスペックを比較

Eセグメントは欧州車の中でもドイツ御三家が圧倒的に強く、それぞれのメーカーが独自性を打ち出してシェアを競っています。ここではBMWとは対極の駆動方式を採用するアウディA6と主なスペックの比較を行います。

BMW535iアウディA63.0TFSI quattro
全長×全幅×全高(mm)4915×1860×14754945×1875×1465
車両重量1820kg1840kg
エンジン型式DOHC直列6気筒ツインターボDOHCV型6気筒スーパーチャージャー
排気量3.0L3.0L
トランスミッション電子制御8速AT7速Sトロニック
最高出力225kW(306PS)/5800rpm245kW(333PS)/5500〜6500rpm
最大トルク400N・m/1200~5000rpm440N・m/1250~4300rpm
JC08モード13.0km/L12.9km/L

ボディサイズは同じEセグメントなので大きく変わることはありませんが、両車の代表的なグレードとなる535iとA63.0TFSI quattroではエンジンや駆動方式、トランスミッションに至るまで異なっています。

BMWはシルキーシックスと呼ばれる直列6気筒に伝統の後輪駆動、また精度を高めたトルコン式8速ATを使っていることに対して、アウディもラリー世界選手権で培った4輪駆動に7速ディアルクラッチのトランスミッションを組み合わせ、ブランドイメージを強く打ち出しています。

構造的にはまったく異なる両車ですが、最高級のオーナードライバーズカーとしてはEセグメントにおいてトップクラスであることは間違いありません。滑らかな吹け上がりと運転する楽しさを求めるなら535i、力強い加速感と安定した走りを好むならA63.0TFSI quattroが適しているでしょう。

LuxuryとM Sportの2パターンを選べる5シリーズ

535iセダンにはLuxuryとM Sportの2パターンが用意されており、それぞれエクステリアとインテリアが若干異なっています。Luxuryはエレガントな仕様でエクステリアも落ち着いたデザインにまとめられており、アルミホイールはマルチスポークタイプが装着されます。

M SportはBMWのスポーツ仕様で、エクステリアではロアサイドグリルがエアロダイナミクス形状に変更され、リアには高速時にダウンフォースを発生させるディフューザーが取り付けられています。インテリアではシートがセミバケットタイプに変わり、パイピングやシフトレバーにMを象徴する3色カラーがさりげなく配置されています。本格的なM仕様とは走行性能に違いがありますが、M Sportでも十分にBMWのスポーティな走りを楽しむことができるでしょう。

ステイタス性よりも運転を楽しむ人に最適な車種

BMWはスポーティな車種を販売することによって企業のイメージアップを図ってきたメーカーです。5シリーズはオーナードライバーズカーとして最高級の部類に入りますが、やはりステイタス性という意味ではメルセデス・ベンツが優位に立っています。

したがって5シリーズを購入する人はステイタス性よりも自分で運転することを楽しむ人に最適なEセグメントカーとなります。5シリーズはBMWの伝統である直列6気筒や後輪駆動に加え、前後の重量配分を50:50に設計しています。Eセグメントになるとどうしてもフロントヘビーになりがちですが、この点もBMWが全ての車種はスポーティであるべき、という姿勢の表れです。

筆者の主観的所見

5シリーズはとても魅力的な車種ですが、535iM Sportになると新車販売価格は966万円、もっとも安価な523iM Sportでも698万円になります。地方都市へ行けば新築一戸建てが購入できる金額を車に投入できる人はけっして多くないでしょう。

ただしBMWも他の輸入車同様、中古車市場に流れると値下がり幅が大きくなり、国産のミドルクラスと変わらない予算で購入できます。5シリーズを欲しいけれど予算が少ない、という人は中古車の検討をお勧めします。

5シリーズは国内販売が順調な車種なので中古車市場にも豊富な車数があり、状態の良い車種を選ぶことができます。ボリュームゾーンは200〜400万円の範囲内で、現行車と同じ2014年登録モデルの走行距離3万km前後であれば300〜320万円が中心価格帯となります。5シリーズを選ぶ際は正規輸入代理店の車種であることを必ず確かめてください。並行輸入車の安い車種は故障した際、正規ディーラーが修理を受け付けない場合があります。

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