〜マツダのフラッグシップモデル〜

マツダ・アテンザは運転する楽しみを重視したミドルサイズセダン

アテンザはマツダのフラッグシップモデルです。ミドルクラスのボディサイズを持ち、欧州ではDセグメントに相当します。国産車のミドルクラスとしては珍しく車内装備の充実以上に走行性能を強く打ち出しており、2016年8月のマイナーチェンジではハンドリング性能を向上させた新機能G-ベクタリングコントロールを全グレードに標準装備しています。


3代目からはクリーンディーゼル搭載車も登場したアテンザ

アテンザの初代は2002年に発売されました。マツダは1996年にフォードの傘下企業となったことからフォード主導による開発が行われてきましたが、このアテンザに関してはマツダが主導して開発、プラットフォームやエンジンも刷新し、「ボルト以外は全て一新」とメーカーがPRしたようにまったくの新型モデルとして登場しました。

現在のマツダのポリシーとなっている、走る楽しさを追求する姿勢は初代モデルから始まっており、新開発の直列4気筒2.0Lと2.3Lエンジンには5MTの組み合わせが用意され、さらに電子制御スロットルやダイレクトイグニッションなど当時の最先端技術が投入されていました。

アテンザが大きく変わったのは現行車となる3代目からです。2012年にフルモデルチェンジ、エクステリアや走行性能面でマツダの独自技術SKYACTIVを採用しています。またアテンザとしては初めて直噴ターボを装着した2.2Lディーゼルエンジン搭載車を用意したことも特徴のひとつでしょう。

BMW320dと主なスペックを比較

アテンザにはセダンとワゴンが設定されていますが、ここではセダンのディーゼル搭載車を取り上げ、ほぼ同サイズでDセグメントのBMW320dとの主なスペックを紹介します。

ヨーロッパでは車をセグメントで分類します。セグメントにはA・B・C・D・E・Fがあり、Aは最も小型で、価格が安いクラスになり、一方Fは、最も大型で、価格が高いクラスになります。

Dセグメントは、全長4.5m~4.8mで小型セダンクラスになり、高級車に区分されます。

XD(2.2Lディーゼル)320d(2.0Lディーゼル)
全長×全幅×全高(mm)4865×1840×14504645×1800×1440
客室内寸法1960×1550×1170
車両重量1520kg1620kg
JC08モード22.4km/L21.4km/L
最高出力129kW(175PS)/4400rpm140kW(184PS)/5000rpm
最大トルク420N・m(42.8kg・m)/2000rpm400N・m(40.8kg・m)/1750~2500rpm

アテンザのボディサイズはBMWの3シリーズと5シリーズの中間で、Dセグメントの中でも比較的大きめのエクステリアになっています。5シリーズにもディーゼル搭載車が設定されていますが、3シリーズと共通の2.0Lエンジンです。

スペックだけを見れば最高出力や最大トルク、JC08モードは拮抗しているので走行性能面では両メーカーの味付けというユーザーの好みによって決まる部分が多々あるといえるでしょう。ただし価格から見ると、アテンザは6MTで約322.9万円(6ATはさらに安く317.5万円)、BMWは約482万円と150万円以上の差があります。コストパフォーマンスでは圧倒的にアテンザが有利と言えます。

操縦性能を向上させるG-ベクタリングコントロール

ダイナミックなプロポーションを持つボディラインにヘキサゴングリルを採用したエクステリアはマツダ全車の統一デザインであり、フラッグシップモデルに相応しい風格を備えています。インパネ回りはオーソドックスな3眼メーターを中心に水平基調のデザインとなっており、やたらと高級感を打ち出すのではなくシックにまとめていることが特徴です。

2016年8月のマイナーチェンジでは全グレードにG-ベクタリングコントロール(GVC)が標準装備されました。これは走行中にカーブなどでステアリングを回した時、片方向にかかるタイヤの荷重をセンサーで検知、エンジンの駆動トルクを最適に制御するというシステムです。このGVCによってコーナーでもタイヤにかかる荷重が片方向だけでなく分散されるので、乗員の傾きがなくなって快適性が向上、さらにナチュラルなコーナーコントロールやスムーズな加速Gを得ることができます。

統合的な予防安全装置を設定

安全性能面ではi-ACTIVESENSE(アイ・アクティブセンス)とネーミングされた全方位に対する装備が設定されています。これはレーザーレーダーと単眼カメラによる衝突回避・軽減ブレーキサポートシステムを中心に、左右のヘッドライト光量や範囲を変えられるアダプティブLEDヘッドライトや走行中に左右の車線から接近する車両をサイドミラーに表示するブラインドスポットモニタリングなどを組み合わせた統合的な予防安全装置です。とくに単眼カメラが認識した交通表示や標識をアクティブドライビングディスプレイに映し出す機能は、ドライバーの「うっかり」運転を防止することに大きく役立ちます。

時には運転を楽しみたい熟年層に最適の車種

国産車の中では上級クラスのセダンとなるアテンザですが、運転する楽しさを重要視していることが大きな特徴です。したがって後部席の乗員の快適性や豪華な装備、あるいは上級セダンとしてのステイタスを求める人には不向きな車種です。

運転する機会が多く、運転することが楽しみであるけれど、さすがに車内空間が狭いスポーツカーは年齢的にも似合わない、と感じる熟年層には最適な車種となるでしょう。とくにBMWやアウディなどを競合車種に選ぶ人であれば、1度は試乗して比較することをお勧めします。

筆者の主観的所見

アテンザのXDには6ATのトランスミッションも用意されていますが、やはり運転する楽しさを感じるのであれば6MTを選びたいところです。その理由としては車重が約20kg軽くなること、ショートストローク化されているのでシフトチェンジが小気味良く決まることです。国産車で6MTを採用しているのは一部のスポーツカーだけで、マツダでもセダンタイプにはアテンザのディーゼル車だけに搭載されています。

ディーゼルエンジンは低回転域でトルクを発生する特徴を持っているので、トランスミッションは多段式である方が滑らかな走行を可能にします。また加速する際、マニュアル操作でギアを上げてディーゼル特有の力強さを味わう時は運転する楽しみを盛り上げてくれること、間違いありません。

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