ドア開放事故の過失割合
「交通事故証明書」という書類があります。警察が「交通事故があったという事実」を認定する公文書です。事故の当事者なら各都道府県の自動車安全運転センターへ行けば発行してもらえます。この交通事故証明書には事故が発生した日時・場所、当事者の住所・氏名・車両等の記載のほか「事故類型」欄があり、どのような事故だったのか丸印で分類されるようになっています。
大きく、人対車両・車両相互・車両単独と3つに分類され、車両相互では、正面衝突・側面衝突・出合い頭衝突・接触・追突・その他に。車両単独では、転倒・路外逸脱・衝突・その他に分類。その他の類型として踏切・不明(調査中)という欄が設けられています。
交通事故のほとんどは車両相互の事故で、類型は上記の5つでほとんどを分類できますが、それらに属さない「その他」とは、どのような事故なのか紹介しましょう。
事例
事故現場は、両側にアーケードがある歩道が設置された商店街が並ぶ片側2車線道路だった。歩道側の1車線は商店街の買物客の縦列駐車がびっしり並び、アーケード下の歩道は買物客であふれていた。玉村健介(33歳仮名)も妻を助手席に乗せて買物に来たのだが、ようやく歩道側の車線に1台分の空スペースを見つけ何とか駐車することができた。
妻が助手席から降りている間に、玉村は右サイドミラーで後方から何も来ていないことを確認し、サイドミラーを自動ボタンで閉じて運転席ドアを開けたところ、縦列駐車のすぐ右横を後方から走ってきた柳瀬雅子(38歳仮名)の自転車が、玉村が開放したドアに衝突し転倒してしまったのである。
四輪車対単車なら90:10 四輪車対自転車なら100:0
ドア開閉事故は四輪車と単車では過失割合が四輪車90:単車10という判例があるが対自転車はなく、『停車中の四輪車がドアを開け、四輪車の左又は右側を走行しようとした自転車がこれに接触するなどした事故については、自転車側の基本相殺率を10%程度減算して適用すれば足りると考えられる』とされており、今回の事故は玉村100:柳瀬0という結果になった。
転倒の仕方次第で重大事故につながりかねないドア開閉事故
柳瀬は買物帰りで、歩道は人が多数往来していたため車道の縦列駐車の横を走行していたところ、車のドアが突然開いたので衝突してしまったと述べているが、玉村がサイドミラーを自動ボタンで閉じているほんの数秒の間に後方から柳瀬が走行してきたことになる。
幸い柳瀬は打撲程度で大したケガもなく済んだが、玉村がドアを開ける時もう一度自分の目で後方を確認すれば防げた事故だった。
道路交通法が改正され自転車は車道が原則、歩道は例外と決められだけに、こうした事故は今後増えて行くと考えられます。
ドライバーは細心の注意を払いましょう!
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