人身傷害保険(加入率71.0%)の解説

人身傷害保険は、ドライバーと同乗者が事故での死亡・傷害・後遺障害を負ったりした場合は、搭乗者傷害保険と同じですが。。

それに加えて被保険者・その家族は、保険契約車以外の自動車に搭乗中の事故や自損事故・車外(歩行中など)での交通事故にも補償を受けることができます。

最もポピュラーな対人賠償保と対物賠償保険の加入率は共に75%程度(2021年度)ですが、この人身傷害保険の加入率は71.0%と若干少ないものの、最近加入者が増えてきている自動車保険です。

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搭乗者傷害保険より補償範囲が広いが…

補償金額は、実際にかかった治療費や、休業損害などの実損害額です。死亡の場合は、亡くなった人の収入に応じた逸失利益・慰謝料が支払われます。ただし、事故の相手側に過失があり賠償金の支払いを得た場合は、その額が控除されて支払われます。

また、契約内容によっては、車外(歩行中など)での交通事故に対して補償が受けられない場合があります。人身傷害保険は、相手から追突された事故のような過失がゼロの事故では相手からの100%の補償が受けられるので、この場合は補償されません。

人身傷害保険の補償範囲

事故の種類補償対象
保険契約の対象となっている車に乗車中の事故により死傷搭乗者全員
  • *他の車に乗車中の事故により死傷
  • 歩行中や自転車運転中の事故により死傷
記名被保険者とその家族

*記名被保険者、その配偶者、これらの方の同居の親族が所有、主に使用する車両以外の車


搭乗者傷害保険・人身傷害保険に加入する必要性

この2つの保険が必要なのは、自賠責保険や任意保険の対人補償保険では、自分(被保険者)自身やその配偶者・子供・父母などの家族は補償されず「他人」に対してのみしか補償されないからです。

車でドライブを楽しむ家族

車は家族を乗せて運転することが多く事故が起きると、相手だけでなく自分自身や家族が死亡や大きな傷害を負うことも多いので、万が一に備えて加入しておきたい保険です。

ただし、定員オーバーでの運転、乗車が禁止されている荷台に乗っていて事故に遭った場合などは補償の対象外となります。

*搭乗者傷害保険と人身傷害保険では、物損事故や人身事故に伴う物損に対しては補償されません。

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人身傷害保険と搭乗者傷害保険の違い

人身傷害保険と少し似ている搭乗者傷害保険との違いは、以下の通りです。

搭乗者傷害保険人身傷害保険
補償される人被保険自動車の搭乗者全員被保険自動車の搭乗者全員
補償される事故範囲被保険自動車に搭乗中被保険自動車に搭乗中
被保険自動車以外に搭乗中
歩行中など車に搭乗中以外の交通事故
補償金の支払い定額払い実損払い

この2つの保険は、共に自分自身や家族が死亡、傷害を負った時に補償を受けられる保険と言う点では共通しているので、どちらを選べば良いかという疑問が生じるかと思います。

簡単にいえば、搭乗者傷害保険は、安心のために必ず入っておきたい保険です。

人身傷害保険はさらに補償範囲・金額を大きくして、より大きな安心を得たい場合に入る保険です。

保険は事故の際に多く貰えることを目的に加入するものではないので、保険料を少しでも安くしたい場合は、搭乗者保険のみ加入して、保険料が多くなっても補償を大きくしたいなら人身傷害保険のみで問題ありません。

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