トヨタの中古車価格は下がらない〜トヨタ車の購入に迷っている方へ


トヨタ-ロゴ

車を購入するとき、自動車業界に精通した人に「3年後、5年後の査定額を考慮して選ぶならメーカーは?」と聞けば、10人中8〜9人が「トヨタ」と答えるでしょう。

車の良し悪しや、面白さなど、一切考慮せずにそれぞれクラスごとに比較検討しても、トヨタを選ぶ人がほとんどです。筆者はトヨタ関係者ではありませんが、値落ちのリスクを最小に抑えるなら、どのクラスでも査定価格が安定したトヨタ車を勧めます。

実際、私が新車販売や中古車買取の業務に携わっているときにも感じました。また、オークションなどの相場でも他社の同クラスより、1〜2割高かったことを覚えています。同クラスのライバル車と比べて、トヨタの中古車が値落ちしない理由は、トヨタの販売戦略にありました。

値落ちが少ないのは70年代に確立していたトヨタの販売戦略

トヨタはメーカー主導による、価格維持の対策が徹底しています。近年は、ディーラー各社とも自社の下取り価格を高く設定していますが、トヨタは1970年代には確立していました。トヨタは、新車販売から定価販売が基本で、大幅値引きはありません。また、販売店が不用意に新車値引きをしないように、新車販売のテリトリー制を築き、同一地域に同じ販売ディーラーを複数設置しないようにしました。

つまり、新車販売時の不要な値引き競争が起きないように、メーカー主導で対策が行われているということです。実際、トヨタディーラーは、自店のテリトリーを超えて販売する場合、他社テリトリー侵害によるペナルティーが課せられるほど厳しいものでした。現在は、この制限も緩くなっていますが、実質的にトヨタ販売店同士の同一地域での販売競争はタブー視されています。

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商品価値を維持するために販売店をチャンネル化

現在は、販売チャネルの制限なく扱われている車種もありますが、以前は、カローラはカローラ店のみという制限により、車種ごとに販売店にも区別がありました。トヨタディーラーの本流、トヨペット店ではカローラは売っていません。販売チャンネルごとに別々の車種を設定し、同じ車種を取り扱わないことで、トヨタの販社同士での競合を避けるようにしてあります。

このマルチチャンネル化によって、兄弟車・姉妹車と呼ばれる車が作られるようになっています。販売チャンネルのマルチ化は、販売台数の増加に貢献するとともに、不要な販売競争を抑え価格の維持はかることができます。そして、トヨタ車の中古車の価値維持が可能になっています。トヨタではそれほどまでして、新車時から価格の維持にこだわっているのです。

トヨタは顧客に損させない

トヨタは、新車の値引きを抑えることで中古車査定価格の低下を抑え、購入者に実質的なメリットを提供することに成功しました。大きく値引きして新車を売れば、トヨタ車の中古車相場が崩れます。

中古車相場が崩れれば、顧客は値引き分以上に代替するときに自分の車の値崩れを経験し、次に同じメーカーの車を買うのに躊躇することもあるでしょう。トヨタ車の製品が他社よりも優れていて下取りが高ければ、リピーターは自然と増えることが予想されます。

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トヨタは中古車の市場価格もコントロールしている

現在の買取店やオークションなどが確立されていったのは、1980年台に入ってからです。それ以前の中古車流通は、新車販売店の下取り車を自社の中古車販売店で売るということがほとんどでした。

トヨタディーラーの中でも有数の規模を誇る東京トヨペットでは、1970年代から中古車の業販専門の販売業者を一同に集めて定期的に競り(競争入札)が行われていました。業者は、会員制となっており取引内容などから厳正に選ばれており、中古車業者なら誰でも参加できるわけではありませんでした。

地方で中古車販売店を営む業者は、人気のトヨタ車の在庫を揃えるために首都圏のトヨタのディーラーから提供される秀逸な中古車を仕入れる必要があります。しかし、地方の一業者にトヨペットなどは直販しなかったので、出入りの業販専門業者をつてにディーラーの下取り車を仕入れていました。

今考えると驚くような話ですが、昔トヨペットは取扱業者を選んでいました。その理由は、中古車は名義変更手続きなどが伴うのでトラブルを避けるためもあり、指定業者以外に販売しない姿勢を打ち出していたからです。結果的に中間業者が入ることもあり、地方ではトヨタの中古車がより高いものとなっていました。

トヨタは買取専門店も運営している

t-up

T-UP(ティーアップ)というお店の名を知っていますか?T-UPは、トヨタが直接運営する中古車買取店です。

トヨタ車の買取は高く設定され、自社の中古車販売店への流通網があることから、売却時点の相場価格で買取が期待できます。こうしたトヨタ直系の買取店の存在も査定価格アップに寄与しています。

実際、T-UPに負けないよう、他の買取店も人気のトヨタ車の買取には力を入れますから、トヨタ車の相場の底上げにも繋がります。トヨタユーザーにとって業者間の競争はありがたいですね。

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T-UP

まだまだトヨタを選ぶ人が増えている

トヨタ車に乗る人が再びトヨタ車に代替するのは、昭和の時代からメーカーと販売店が顧客をとても大切にしてきたからです。戦後、トヨタがもっとも苦労した時期を乗り越え、国内販売No.1に登りつめたのは、苦しい状況下でもトヨタ車を購入してくれる顧客を大切にして来たことが、成功につながった要因のひとつです。

顧客への実利を第一に考えた査定価格の維持は、自動車の販売の礎を作りトヨタを支えた神谷正太郎氏の営業姿勢の基本理念でもあり、今も世界中で反映されています。トヨタ車の査定価格が高いのは、徹底した販売対策と下取り査定対策と、中古車の市場対策が行われているからであり、都市伝説ではありません。

もし、車を購入する際に、トヨタ車とそれ以外で迷った場合はトヨタ車をオススメします。トヨタ車を選んでおけば、その次の代替時の査定価格も満足するでしょう。

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