車の人気色ランキングとボディカラーが買取価格に影響する理由
アクサルタ(旧デュポン社)が発表している自動車人気色調査「自動車人気色調査報告書2020」によると、新車ユーザーのほぼ半数が「白・黒」を購入するようです。日本では特にパールホワイトの人気が高いようです。
ここでは、ランキング調査「自動車人気色調査報告書2020」のの紹介と、中古車のボディカラーが買取価格に影響する理由を紹介いたします。
車の人気色ランキング(自動車人気色調査報告書2020)
アメリカの大手塗装サプライヤーのアクサルタ社は、毎年車のボディカラーの人気度を図る「自動車人気色調査報告書」を発表しています。
2020年度の日本ではホワイトがトップ、続いてブラック、シルバーといった無彩色が上位を占めました。またホワイトでもソリッドホワイトよりパールホワイトの方に人気が集まっているという結果になっています。これらの順位は日本だけでなく世界的な傾向であることも現在のボディカラー流行の特徴といえるでしょう。
順位 | 日本の人気色ランキング | 世界の人気色ランキング |
1位 | 白(10%)・パール(25%)合計35% | 白(27%)・*特殊白(11%)合計38% |
2位 | *特殊黒(17%)・黒(2%)合計19% | *特殊黒(14%)・黒(5%)合計19% |
3位 | シルバー 11% | グレー 15% |
4位 | ブルー系 10% | シルバー 9% |
5位 | 赤系 7% | ブルー系 7% |
6位 | グレー 5% | 赤系 5% |
7位 | 茶系・ベージュ 5% | 茶系・ベージュ 3% |
8位 | 緑 3% | 黄・金系 2% |
9位 | 黄・金系 2% | 緑 1% |
10位 | その他 3% | その他 1% |
*特殊黒 メタリックブラック・パールブラックなど
参考・
Axalta「Global Automotive 2020 Color Popularity Report」
中古車には車種それぞれに基準価格があります。この基準価格は日本自動車査定協会が資料としている中古車販売店の販売と卸の平均価格の他に、オートオークションにおける落札価格なども影響を与えています。
つまり中古車市場で売れている車種、高値で取引されている車種、あるいはオートオークションで高値がついた車種ほど基準価格が高くなります。この基準価格を左右する要因は走行距離や年式、グレードなどがありますが、これらと並んでボディカラーもそのひとつに数えられています。
中古車市場での人気色
中古車市場では、白・黒は無難な色なので需要か高く(特に国産車)、若者に人気のパールホワイト・特殊な黒(ソリッド・メタリック・パール)は希少カラーと呼ばれ、高価で取引されます。
「銀・灰」、次いで「青・赤・茶・緑・黄」は、「白・黒」と比べると売れ行きが悪く、中古車市場でダブついてしまう傾向があるので、買い取り価格に影響されます。実際に、中古車販売店には白・黒以外の車がたくさん展示されています。
弊サイトが同席した査定で、実車がフィットのメタリックブルーだっときがあり、「白とか黒だったら、もう少し値をるけれるのですが…」といわれ、少し苦い思いをした経験があります。
車種によって人気色・イメージカラー(定番色)があったりするので一概にはいえませんが、「白・黒」、次いでシルバーが標準的な評価の目安になります。これは特に、国産ファミリータイプの車に該当するようです。無難な色は老若男女が問われないため、中古車市場で売りやすく、目立つ色は売りにくい理由もあります。
ボディカラーが査定に影響する理由
最近の車種、とくに女性をターゲットにしたコンパクトカーや軽自動車には多彩なボディカラーが用意されています。
個性的なボディカラーを選ぶ理由に購入者のさまざまな思いがあることは理解できますが、下取りや車買取業者への売却を予定し、少しでも高い査定価格や買取価格を引き出そうとするのであればポピュラーな色を選んだ方が得策となります。
個性的なボディカラーは中古車市場で在庫車となる可能性が高い
ボディカラーの人気度は当然、中古車市場にも大きな影響を与えます。同車種の場合、ホワイトやシルバーなどポピュラーな色であれば安定した売れ行きを見込めますが、イエローやパープル、あるいはツートーンなどの個性が強い色の場合は人気度が低いので在庫車になる可能性が高く、リスク回避のために車買取業者は買取価格の上乗せ額を少なくします。
さらに中古車販売店はたとえ卸価格が同車種の人気色より割安感があっても販売価格を低く設定しなければなりません。この中古車流通における悪循環が個性的なボディカラーを持つ各車種の基準価格に反映されてしまい、査定価格が低くなってしまうのです。
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車種のイメージカラーが必ず人気色になるとは限らない
新車が販売される際、車種によってはできるだけ目立つようにイメージカラーを決めることがよくあります。とくに軽自動車の場合はオレンジやブルー、イエローといった派手な色彩を好んで使いますが、購入予定者が実際にそのボディカラーを見ると目立ち過ぎることから無難なボディカラーを選ぶパターンはけっして少なくありません。
たとえばトヨタのクラウンアスリート現行車は2015年にマイナーチェンジを行い、オレンジメタリックの「茜色」やダークブルーマイカの「紺碧」といった日本の伝統色を追加、全16色としました。
イメージカラーはピュアブルーメタリックの「天空(そら)」ですが、やはりクラウンでもっとも売れているのはホワイトパールクリスタルサンシャインであり、シルバーメタリックです。
「翡翠」や「常磐色」は確かに日本の侘び寂びを感じさせますが、販売店側も販売台数が伸びないことを知っていますから在庫を置く可能性が薄く、購入者は予約注文を余儀なくされます。
確かに希少価値はありますが、中古車販売店側や中古車を購入する一般消費者の中でその価値を見出す人は稀で、早くも査定における基準価格の低下が予想されています。
好きなボディカラーの車に乗る貴重な時間
ボディカラーの違いによる買取価格の差額は100万円前後の査定価格で5〜10万円、200万円前後では10〜15万円が相場とされています。個別査定は走行距離や年式、グレードや状態が重要視されるので一概には言えませんが、3年未満で売却するとボディカラーの差額は大きくなり、5年以上経過すると差額が少なくなります。
早い段階で車を売却しようと考えているのであればホワイト系やグレー系など人気色を購入した方が得策となりますが、愛着を持って長く乗りたいというのであれば好きなボディカラーを選んだ方がいいでしょう。
気に入った色調のボディカラーは個性的であることをアピールできるだけでなく、毎回、車に乗る時に気分を高揚させてくれます。この時間だけでも売却時の差額よりずっと貴重、と感じるはずです。
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