交通事故が起きやすい魔の時間帯を知っていますか?


交通事故が起きやすい時間帯があります。交通事故は、1つの原因ではなく複数の要因、例えば、体調や気象状況、交通量、急ぎの用事での運転、判断ミス、不注意などが影響しあって起こります。交通事故を分析すると明らかに事故が多く起きる時間帯があります。どのような時間帯に多いかを知って、より安全を心がけた運転をすることで事故を回避できます。

朝夕の時間帯は人身交通事故が約1.5倍起こりやすい

交通事故分析総合センターの2006年の報告によると、人身事故の発生は時間帯によって大きな特徴がみられます。人身事故を軽傷事故、重傷事故、死亡事故に分けると、軽傷、重傷事故は8時半と17時半にピークがあります。それに対して、死亡事故は17時半から19時までがピークの時間帯です。

軽傷、重傷事故が、8時半と17時半にピークがあるのは、この時間の前後がもっとも車を運転する人が多いからという理由が考えられます。また、この理由に加えて、仕事に間に合うように、あるいは急いで帰宅したという焦りが加わっているからと推測されます。

事故発生件数の時間構成率

*交通事故分析総合センターのデータをもとにグラフを作成

一方、死亡事故のピークが17時半から19時までと幅があるのは、昼間でも夜間でもない薄暮のうす暗さが事故の多さに関係していると推測されます。その理由は、薄暮の時間帯は季節と地域によって最大で2時間ほどの開きが生じるからです。

死亡事故のピークの時間帯は、冬の昼の時間が短い月は、17時から18時です。逆に、昼間の時間帯が長い夏は、ピークの時間帯が20時から21時になり、春と秋はその中間の時間帯に事故件数のピークがきて、死亡事故の多い時間帯に少し広い幅が生じています。

また、軽傷事故、重傷事故は車の運転が少なくなる深夜から早朝にかけての時間帯は、昼間の時間帯に比べると約3分の1以下。朝夕のピークの時間帯に対しては約5人の1以下まで少なくなります。一方、死亡事故は、薄暮の時間帯を除くと、車の通行量が少ない時間帯でも、ほぼ同じ比率で起きています。

このことから、軽傷・重傷事故を防ぐには、朝夕の出勤、帰宅の時間帯は車の通行量が多いので慎重な運転とともに、ゆとりをもった運転をすることが必要です。一方、死亡事故の起きやすい薄暮の時間帯は、慎重、ゆとりのある運転も事故回避に有効ですが、それだけではない注意すべき運転が必要です。注意すべき運転について、その理由とともに次で説明します。

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薄暮時の死亡事故を避けるには高齢者の行動パターンの理解が必要

人身交通事故の死亡事故を分析すると、明らかに薄暮の時間帯に発生件数が増加するのは、人対車の事故です。死亡事故のなかで、人対車の死亡事故件数だけが、薄暮の時間帯に大きく増加していることがデータからわかりました。また、全死亡事故のなかで、人対車の事故は、約4分1を占めもっとも多い事故です。

なぜ、薄暮の時間帯に人対車の死亡事故件数が多いのかは、明確な理由は報告されていませんが、薄暮の時間帯はライトをつけない車も多く、歩行者が気がつきにくい。また、ドライバーも歩行者が見えづらいという両方の理由があると考えられます。そのため、薄暮の時間帯の死亡事故を減らすには、歩行者に注意する必要があることになります。

高齢者は注意

また、歩行者の年齢を見ると、年齢が高齢になるほど死亡率が高く、75歳以上は44歳以下の約10倍にもなります。高齢者は走行車両の直前、直後の横断、走行して来る自動車の距離と速度の誤認、自分の歩行速度の遅さのへの認識のなさ、車が止まってくれるという甘えなどがあります。これらが高齢者の死亡事故を多くしていると考えられています。

慎重かつゆとりのある運転は交通事故を減らすためには、どのような時間帯にも必要なことはいうまでもありません。それに加えて、死亡事故が多くなる薄暮の時間帯は、早めのヘッドライト点灯、高齢者を認めたら急に道路を渡る可能性を考えて速度を十分に落とすことが必要です。

そして、より慎重に歩行者に注意した運転が必要といえそうです。なお、ヘッドライトの点灯に関して、国土交通省は薄暮時間帯の事故軽減のために暗くなると自動で点灯し、暗くなると自動で消灯するオートライトの搭載を義務化することを検討しています。(阪木朱玲)

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