2016年ハイブリッド車人気ランキング〜プリウス&アクアの2トップ変わらず


ハイブリッドシステム搭載車の2016年における暦年販売台数は、トヨタのプリウスとアクアがワンツー・フィニッシュを果たしています。これはハイブリッド搭載車に限っただけでなく小型車・普通車のすべての新車販売台数で第1位、第2位となっており、またアクアが登場した翌年の2012年から連続5年間、順位が入れ替わることはあってもトヨタ2車の独占状態となっています。

ハイブリッド専用設計が5年連続ワンツーフィニッシュの要因

順位(前年)車種台数
1位(2)プリウス248,258(+94.9)
2位(1)アクア168,208(-22.0)
3位(5)セレナ61,966(+20.5)
4位(3)フィット52,209(-20.2)
5位(6)ヴェゼル49,922(-1.8)
6位(10)シエンタ47,653(+65.1)
7位(15)ソリオ44,129(+167.4)
8位(4)カローラ41,498(-28.4)
9位(8)シャトル35,576(+16.6)
10位(11)ヴォクシー26,799(+0.7)

参考・自販連(日本自動車販売協会連合会)

プリウスとアクアがこれほど販売台数を伸ばしているのはトヨタの強力な販売網(プリウス、アクア共に4系列全チャネルで販売)に加え、2車ともにハイブリッドシステム専用車種として開発されていることが大きな理由です。

現在、トヨタ以外のメーカーが採用しているハイブリッドシステムはほとんどパラレル方式となっています。

これはエンジンとトランスミッションの間に駆動用モーターを設置、バッテリーを電源としてモーターだけで走行する場合はクラッチでエンジンを切り離し、モーターアシストの際にはエンジンをクラッチでつなげるシステムで、既存の駆動システムにモーターを組み込むため、比較的開発コストを低く抑えることができます。

その反面、車体設計がガソリンエンジン搭載車と兼ねているため、モーターの大型化が難しく、モーターパワーを強くすることができないというデメリットを持っています。

量産車で初めてハイブリッドシステムを搭載したトヨタはシリーズ・パラレル方式を採用しています。これはエンジンとモーターを完全に分離し、それぞれのパワーを動力分割機構で調整、トルクが必要な低速時はモーターだけの走行を行い、惰性走行の割合が大きい高速走行では燃焼効率の良いエンジンだけを使用するというように、走行状況に応じてモーターとエンジンのパワー調整ができ、トランスミッションを使わずに済むというメリットを持ちます。しかし動力分割機構の調整が複雑(特許技術の応用も問題点のひとつ)であることから他社は採用していません。

プリウスとアクアはシリーズ・パラレル方式に合わせて各部品や車体構造まで設計しており、その性能をフルに引き出すことができるのでそれぞれJC08モード40.8km/L、33.8km/Lと高い数値を記録することができました。このデータはユーザーに対して、ハイブリッド搭載車の中で優位性を示すもっとも分かりやすいデータといえるでしょう。

日産は新しいハイブリッドシステムe-POWERを開発

ハイブリッド搭載車の3位以下で順位が大きく入れ替わるのは、ハイブリッドシステムの燃費性能ではなく他の要素が大きく影響しています。第3位に入った日産のセレナは2016年8月にフルモデルチェンジを行い、発売後1ヶ月で受注台数が2万台を超え、10月の新車販売台数ではトヨタ2車に次ぐ第3位、アクアとの差はわずか72台まで詰め寄りました。

新型セレナのハイブリッドシステムはシンプルなパラレル方式でモーターはエンジンアシストに留まり、単独での駆動はできません。そのためJC08モードは17.2km/Lと平凡な数値に収まっています。また新車販売価格はベースグレードでも約235.4万円とけっして安くない車種が売れたのは、セレナは5ナンバーサイズミニバンとしての優れたパッケージを持っていることに加えて日産の新技術、単一車線運転支援技術プロパイロットを含む先進的な予防安全装置の高い評価がその理由です。

日産は燃費効率を高めるハイブリッド車として、JC08モード最高37.2km/Lを記録するe-POWERを搭載した新型ノートを2016年11月に発売しました。エンジンは発電専用となり、モーターだけの駆動となるシリーズ方式を量産車で初めて採用、2016年11月の販売台数は約15,700台でプリウス、アクアを抜き第1位を獲得しました。月間販売台数で日産が第1位になったのは6代目サニー前期型以来となる30年6ヶ月ぶりのことです。2016年暦年ランキングには入っていませんが、2017年度以降は順位を大きく変動させる可能性を持った車種と予想されています。

クロスオーバーSUV唯一のランクインとなったホンダのヴェゼル

ホンダ勢では第5位にランクインしたヴェゼルの健闘が目立ちます。ランキング中、唯一のクロスオーバーSUVで、ハイブリッド車だけでなく全車種SUVの中でも3年連続して販売台数第1位を獲得する人気車です。

ホンダのはブリッドシステムはパラレル方式ですが、独自の技術でモーターを薄型化、車内の空間を広くすると同時にデュアルクラッチによる7速トランスミッションを装備して、JC08モード最高27.0km/Lという燃費効率を実現、さらに走りの爽快感も味わえるシステムにしていることが大きな魅力となっています。

2016年7月、ホンダは大同特殊鋼と共同で重希土類完全不使用の熱間加工ネオジム磁石の実用化を発表しました。ネオジム磁石は駆動用モーターに使われるパーツです。これまで希少金属に分類される重希土類が欠かせない材料でしたが、重希土類は採掘できる鉱床が偏在していることから材料の確保に安定調達にリスクを抱えていました。重希土類完全不使用の熱間加工ネオジム磁石はユーザーに対してすぐにメリットのある新技術ではありませんが、今後、ホンダのハイブリッド車に採用されるにしたがって、コストやパフォーマンスで実用のメリットが表れてくると予測されます。

軽自動車の経済性を最大限に活かしたスズキのソリオ

第7位にはハイブリッド車ランキングの常連、カローラを押さえてスズキのソリオが入りました。コンパクトサイズのワゴンタイプでハイブリッドシステムはパラレル方式を採用、JC08モードは32.0km/Lを記録しています。

コンパクトサイズのワゴンで燃費効率の良い車種はこれまでにもありましたが、bBやキューブなど個性的な車種が中心で、ユーティリティ性は軽視されていました。ソリオの優れている点はワゴンRを始めとする軽自動車の優れたユーティリティ性と経済性をそのままコンパクトサイズへ移行したことです。このデザインによって軽自動車を卒業したい家族や軽自動車では小さいと感じるユーザーの取り込みに成功しました。

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スズキ・ソリオ〜パラレル方式のハイブリッドを採用


2017年のランキング順位を変える可能性があるハイブリッド新技術

以上のハイブリッド車における新車販売台数ランキングを見ると、単にハイブリッドシステムを既存の車種に搭載しただけではセールスポイントにならず、燃費効率で特化しているか、もしくはハイブリッドシステム以外で魅力的な要素を持っていない限り、ランクインは難しい状況になっているといえます。

ハイブリッド王国のトヨタにしても第2位のアクアが前年度22.0減となっており、すでに発売から4年が経過しているだけにフルモデルチェンジをしない限り、2017年度も安泰というわけにはいきません。日産もホンダも、ハイブリッドの新技術を開発しているので2017年はハイブリッド車販売台数ランキングに大きな変動が起こる可能性は十分にあります。(金子忠義)

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