〜映画『007』に登場する夢の自動車が完成していた〜

ジェームスボンドの潜水艦になるクルマが販売間近か!?

ボンドカー

1977年に公開した『007 私を愛したスパイ』で登場した、潜水艇に変形する「ボンドカー」。撮影には英国車のロータス・エスプリ7台を、それぞれのシーンに分けて改造して撮影されたようです。

潜水シーン用に改造されたものが、去年ロンドンのオークションにて、55万ポンド(約8600万円)で落札されて話題になりました。

落札したのは起業家の方で、車体を実際に潜水できるように米国の自動車開発メーカーのテスラ社に依頼していて、本物の潜水艇に仕上げるそうです。どこまで再現できるのかが注目されています。


ジェームスボンドの愛車ボンドカーとは

アストンマーチン

*ボンドカーとは
主人公ジェームズ・ボンドが使用するスパイ専用の自動車。毎作ごとに使用する車は違い、ボンドカーでの戦闘シーンは映画の見せ場。

シリーズを通して一番有名なボンドカーはアストンマーチン(写真)で、潜水するロータス・エスプリは2番目に人気がある。


映画の登場シーン
「007 私を愛したスパイ」より

実は、すでにスイスで、このボンドカーが実車化されていました!




こちらがその動画です(2分34秒)*抜粋部分から始まります

注)車体にはレーザーセンサーが内蔵されていて、陸上では無人走行も可能です(動画0:35)

通常の車は、タイヤ半分以上をを超えたぐらいの水深で、さまざまなトラブルが発生し、冠水車・水没車になってしまうといわれています。

sQuba05

夢のクルマが遂に完成。その名は「スクーバ」

このクルマは、斬新で奇抜な自動車をたくさん開発しているスイスのリンスピード社(Rinspeed)の、スクーバ(sQuba)という試作車です。「陸上→水上→潜水」と乗りこなせます。アイデアマンで知られるフランク・リンダークネヒト社長(59)が、『007』のシーンに憧れて「水中を飛ぶクルマ」をコンセプトに、構想を数十年かけて遂に制作されました。

sQuba02
Rinspeed “sQuba”
全長 3,785mm
全幅 1,940mm
全高 1,117mm
ホイールベース 2,300mm
重量 920kg
乗車定員 2人
最高水深 10m
最高時速
陸上 120km・水上 6km・水中 3km


モーター5台で完全電動式

スクーバは100%電動式で無公害車です。前部には水を吸い込んで吐き出して進む水上用のジェットモーターが2台、後部に陸上走行用のモーターが1台、潜水用スクリューモーターが2台搭載されています。もちろん、酸素補給機も備え付けられています。社長は「開発に一番苦労したのは、10mの水圧に耐えれる構造にするのと、エクステリア・インテリア共に、海水にも耐えられる防水仕様にすることだった」と語っています。

水中オープンカー

水深10メートルまでの潜水が可能で、試作車では安全上の理由でオープンカー使用になっています。水中では水圧でドアが開けられないため、緊急時に脱出できるように考慮されています。また、水深10mの水圧での完全密閉の設計には、総重量が2倍の2トンになってしまい、理想のサイズでの陸上走行が厳しくなってしまうそうです。


squba03

リンスピード社の豆知識

今回紹介している「スクーバ」は奇抜な車ですが、リンスピード社はおそらく車の自動走行が可能になった未来になると、メキメキと頭角を現してくる自動車開発メーカーです。今までにも、iPhoneの操作で変形するスポーツカーや、医療用人工装具の製造メーカーと共同開発した、自由自在に形が変わるシートの研究をしていますが、これらは全て「車が完全な自動走行が可能になる」という前提で開発されていて、毎年行われる国際モーターショーでは高い評価を受けています。

オフィシャルサイト・リンスピード


スクーバの販売価格は4000万円程度

リンスピード社長

フランク・リンダークネヒト社長(写真)は「スクーバの需要は無いのは十分承知している」とのこと。今のところ販売時期は未定ですが、「金持ちのオモチャ」として富裕層がマーケティングターゲットになるそうです。

試作車の制作には150万ドル以上(およそ1億5千万円)の費用がかかりましたが、一般販売化されれば、価格は英国最高級車ロールス・ロイスよりも低くおさえるそうです。ロールス・ロイス最上級クラスの「ファントム」は40万ドル(約4000万円)で、このあたりの価格帯で販売されると思われます。

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